摩訶般若波羅蜜経序品第一
三、ブッダの神通により大地が六種に震動する
| 爾時世尊故在師子座入師子遊戲三昧。 以神通力感動三千大千國土。六種震動 東踊(涌ならん)西沒 西踊東沒 南踊北沒 北踊南沒。 邊踊中沒 中踊邊沒。 地皆柔軟令眾生和ス。 |
そのとき世尊は、もとよりその師子座に坐ったままに師子遊戯三昧に入った。 すると神通力によって三千大千国土は感動し、六種に震動した。 東に涌き西に没み、 西に涌き東に没み、 南に涌き北に没み、 北に涌き南に没み、 辺に涌き中に没み、 中に涌き辺に没み、 大地はみな柔軟に動き、衆生を和やかに悦ばせた。 |
| 是三千大千國土中。地獄餓鬼畜生及八難處。即時解脫得生天上。從四天王天處乃至他化自在天處。 | この三千大千国土の中の地獄・餓鬼・畜生及び〈仏に会えず法を聞けない〉八つの難処(地獄・餓鬼・畜生・長寿天・北倶盧洲[ウッタラ・クル]・聾盲瘖瘂・世智弁聡・仏前仏後)に生きるものは、即時に解脱し、四天王天処から他化自在天処(欲界の六天)までそれぞれの天上に生まれることができるであろう。 |
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是諸天人自識宿命。皆大歡喜來詣佛所。頭面禮佛足卻住一面。 |
この諸天人たちは自ら宿命を識って、みな大いに歓喜し仏所に来詣し、頭面で仏足を礼拝し、退いて〈仏所〉一面にかまえた。 このような十方のガンジス川の沙の数ほどもある国土の大地は、みな六種に震動し、 一切の地獄・餓鬼・畜生及び八難処に住むものは即時に解脱し、 天上に生まれることになった。 これらは第六天(他化自在天)に生まれるのと同等である。 |
| 爾時三千大千國土眾生 盲者得視 聾者得 聽啞者能言 狂者得正 亂者得定 裸者得衣 飢渴者得飽滿。 病者得愈 形殘者得具足。 |
そのとき三千大千国土の衆生は、 盲者は視ることができるようになり、 聾者は聴くことができるようになり、 唖者は言うことができるようになり、 狂者は正常になり、 〈心の〉乱れる者は安定するようになり、 裸者は衣を得、 飢渇者は飽満することができ、 病者は癒やされ、 〈身体の〉形の残る者は〈不足の四肢を〉具足することができた。 |
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一切眾生皆得等心。 |
一切の衆生は、みな対等の心を得、 父の如く、母の如く、兄の如く、弟の如く、姉の如く、妹の如く、また親族及び善知識の如く、相手を視た。 この時衆生たちは、十善業(不殺生・不偸盗・不邪婬・不妄語・不両舌・不悪口・不綺語・不貪欲・不瞋恚・邪見)の道を行じ、 梵行(仏道修行)を清め修行し、 諸々の欠点も無く、何ものにも動ぜず、満たされ爽やかだった。 たとえば比丘が第三禅(色界の四禅天中の一)に入り、皆好慧を得、戒を持ち自ら守り衆生を乱さないようなものである。 |
著作 アルキメデスの館